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ゆでカエル世代の日記

1957~66年の間に生まれた世代です。

黒い2月の会 もてない男にはバレンタインは悪夢

2月14日は暗黒の日

 学生の頃、この季節は黒歴史というより、無歴史である。いい思いはなく、ひたすら忍耐。義理チョコなどはなく、本命のみ。もてない男にはまったく舞台にあがれない。二軍、三軍でも参加できればいいのだか、参加もできずに指をくわえて見ているだけ。

 2月14日、バレンタイン当日の放課後。教室では本命チョコレートを持った女子校生が恋の告白をするため、なかなか下校せずにいる。そういうときにわざといるのがもてない男子学生、ひょっとしたらなんて自意識過剰な輩は多く、下校しようとは思わない。下駄履きに本命チョコが置いてあるのではと期待しているが、まったくチョコの存在もない。現実を見せつけられて、クソっと思うが、どうひっくり返っても無理なものは無理。もてる男子生徒は意外な女子生徒からチョコを頂いて、困惑した顔をする。こちらは斜に構えて、フンとそっぽを向く。

黒い2月の会、結成

 よし、来年は運動をと、黒い2月の会を結成。趣旨は西洋文化から健全な女子学生を救い、伝統ある日本を維持しようとめちゃくちゃな思想を宣言する。突然、右になって、打倒!バレンタインと教室でアジ演説。アメリカ帝国主義反対、バレンタイン反対と叫ぶ。では、街中へと進もうとするが、そんな勇気もなく、心のなかで叫ぶという消極的な姿勢を取るしかない。

世の中、バレンタイン至上主義だよ

 街はチョコレートで溢れている。テレビをつければ

♪バレンタインはハートで作るのよ♪

 と流れるCMに苛立ちを感じる。世の中、毒されている。日本はどこへ行くなどと怒鳴ってみても誰も聴く耳は持ってくれない。一人、野原の草原で馬鹿野郎と叫んでうさを晴らす。周りは馬鹿に見えるが本当は自分が馬鹿なのだ。自分も欲しいと正直に言えば、それだけでも気が楽になるのにこれさえも出来ない。へんなプライドが邪魔になりこじらせてしまった。ひねくれているといえばそうなのだか、学生の頃はそう思わずに女子はなぜワタシを無視する。女子にも性欲があるのではないか。ボクがその性欲の相手にしてあげようと傲慢な気持ちにどんどんこじらせていく。

 誰も誰も適当なことを云って、適したアドバイスにはならず、屈折した男子生徒が生まれてしまった。馬鹿につける薬はない。一番の治療は本命チョコを貰らえればすぐに直るのだ。誰でもいいから欲しいのだ。でも、貰うと図に乗り、こんな女の子ではなんて調子こいてしまう。救いようもない自意識過剰な男である。

では、また・・