ゆでカエル世代の日記

1957~66年の間に生まれた世代です。

婚礼、葬礼、その他  津村 記久子 著 読んで・・

 この作品の主人公(ヒロイン)は結婚式と葬式がダブルブッキングになって、嗚呼、大変とうしようか、思案して、ではどうするのかはこの本を読んで!

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 ヒロインみたいな遭遇はなかったけれども、結婚式、葬式は社会人としてお声がかかってくる。同時の場合は葬式優先って冠婚葬祭関連の本にはこう書いてあったけど、亡くなった方がまったく面識がないなんてことがあると思う。

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 この年になると結婚式にはもう縁がなくなってきたようだ。呼ばれていた頃は招待状がつくとまた、ご祝儀代が飛んでいくと嘆いていた。ワタシの場合は呼ばれた方が圧倒的に多く、祝儀赤字でひいひいとこぼしていた。配偶者にも

また、結婚式なの、ワタシ達の時、この人来た? 

と言われて、

いいや!

と答えると、配偶者は招待状をゴミ箱に捨てようとして、ワタシは慌てて止める。

 ワタシが悪いわけではないのだが、配偶者としては招待状はご祝儀の請求書に見えてくるのだろう。

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 会社関係で葬式に呼ばれることはしばしばある。しかし、仏様とはまったく面識がないなんてのは多い。

・・のお父さん、のお母さん、ところでどういう人なの

ってことをよく相手に聞く。葬式に行くのだが、雨の日、暑い日、寒い日なんて厳しい気象条件の中行くのだが、義理だから渋々行く。葬式への足は重い。会社関連だと知らない人なのにとぶつふづ言いながら行く。

 ある時だった。葬式に行くと、トランプ上司が待ちかまえていた。新しい高級デジタル一眼レフを持っていた。この日、偶然にも高級デジタル一眼レフを購入した矢先にこの葬式が舞い込んだ。トランプ上司はまずは祭壇撮影をし始めた。しかし・・その祭壇はまったく赤の他人の方で目的の人は隣で、トランプ上司、その家族に注意されて、丁重に謝って、目的の人の祭壇を熱心にバチバチと撮影した。目的の人の家族はトランプ上司のカメラマンぶりには困惑していた。職場の人々は嗚呼とため息が吐く。トランプ上司は今度は何を写そうかと思案して、思いついた。職場の人々を祭壇前に集めて、記念撮影となり、

はい、にっこり笑って、はい、ポーズ

と職場の人々(ワタシも含まれている)は笑顔で映った。

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 この本を読んで、こんな葬式を思い出してしまった。

 後日談として、その葬式の写真はスクラップ写真として、社内に回覧され、葬式の主催者の女性社員(お局様)はこの写真を眺めて、

何よ、みんな、笑っているじゃない。ふざけている!

とおかんむりになった。

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では、また・・