ゆでカエル世代の日記

1957~66年の間に生まれた世代です。

国家の罠ー外務省のラスプーチンと呼ばれて 佐藤 優 著 を読んで

 国家の罠ー外務省のラスプーチンと呼ばれて 

 この著者は今、言論界一番で大活躍である。この作品がデビュー作である。今頃になって読むのは、「国策捜査」が一部で騒いでいたので、あっ、そうだ、元祖を読んでみようと思って読んだのだ。

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 この本は獄中本でもある。拘置所の中で、著者の強靱の精神力には脱帽するしかない。東京拘置所に入っていた間、心が維持できたのはいったい何だったか。著者はキリスト教信者である。これがヒントになるのだが・・。

電力の鬼、松永安左エ門の名言。

「人間が一人前になるためには、大病をするか、刑務所に入るか、破産をするか、いずれかを経験しなくてはダメだ」。

(この名言、言い回しがいろいろと種類があって、ワタシが知っているものを書いた。)

 著者は臭い飯を食べて、娑婆に出て、この作品を発表した。常人では体験できない出来事、東京拘置所の内部についても詳しく書かれており、興味津々で読んでしまった。

今、著者が活躍できる原動力はこの経験かもしれない。

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佐藤優 前科 東京拘置所での生活 逮捕されて得たものとは

 拘置所生活についての感想について著者がこう述べている。

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 官僚バッシングは相変わらずやっている。民営化には今だ錦の御旗が輝いている。本当にそうだろうか。ワタシは民間で働いていたけど、官界よりも民間が優れているとは思わない。この本には官界のお仕事も紹介されている。きっちり、きっちりと著者は仕事をしている。お役人の仕事である。民間しか経験できなかった会社員はこの本からお役人仕事って何かを知ることができる。

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 これを書き終わって、何か書き足らない。おかしいと考えると、この本のキーワードとして、ヘーゲルがあった。このキーワードは厄介なもので、一度、本屋でヘーゲル本を手にして、表紙を開き、ちょっと目を通したら、卒倒した。難解だった。背表紙を覗くと、入門書と書いてあったが、なんちゃって実学しか齧ったことがない輩には歯が立たないのだ。

 著者にはヘーゲルなどの哲学的素養が頭に溢れている。それゆえ、このような本が生まれたのだろう。

では、また・・