ゆでカエル世代の日記

1957~66年の間に生まれた世代です。

覗くモーテル観察日誌 ゲイ・タリーズ著  白石朗 訳 文藝春秋  を読んで

覗くモーテル観察日誌 ゲイ・タリーズ

 この本の著者、ゲイ・タリーズ と言えば、ニュージャーナリズム である。ワタシが前に読んだのは、汝の隣人の妻 であった。前の本はアメリカの性についてのノンフィクションであった。この著者は実体験の出来事を書く(ノンフィクションだから、当たり前と言われればそうなんだが・・。でも、ここまでやるのって感じはいつもこの著書の作品は驚かされる)

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 日本でニュージャーナリズムと言えば、沢木耕太郎だろう。ちょうど、学生時代にニュージャーナリズムの嵐が吹き始めた。ノンフィクションシリーズなんて、出版社がジャンジャン本を出していた。また、ルポルタージュ、ノンフィクションが小説よりもこれは面白いと思い始めた。

 世の中、ニクソン大統領が辞任し、日本の総理も金脈問題で辞任した。ニュージャーナリズムがいよいよ追い風が吹き上げて、いろいろな作品が出てきて、ワタシは文庫化された作品、単行本は買えないから、図書館で借りて読んだ。

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 このまま、ニュージャーナリズムが王道を突っ走るのかと思った。読んでハラハラドキドキの世界にどっぷりと浸れると思ったのだが、しかし、ニュージャーナリズムは失速してしまった。そう、ノンフィクション全体が落ち込んでしまったのだ。落ち込んでしまった原因は経済不振(バブル崩壊)だろう。ノンフィクションは金が掛かりすぎるからだ。真実を脚色せずに書かなければならないから、取材に金を掛けなければならない。交通費もケチるようなご時世では難しいと思う。それに、Web原稿の安価も足を引っ張っている。

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 それでも、それでも、ワタシはノンフィクションを読みたい。小説より、事実あった話の方がリアルだからだ。当たり前である。しかし、実名で公表っていろいろと難関があるから、モデル小説になってしまう。そうなると、どれが事実かフィクションかなんて考えるのも面白いが、短気なワタシだと苛立ちが隠せない。

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 他人の日常生活を覗くって犯罪の臭いがあるが、この危険な淫靡の誘惑はなかなかだ。だから、このようなノンフィクションが生まれてくるのだが・・。どっきりカメラはバラエティー番組では絶対にはずせないものだ。人の奥に隠れている心は闇である。闇を露骨に出すと、目を覆いたくなるが、しかし・・

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 この本の表紙を表にして、買う時、本屋の店員さんに勘違いをして、エロ小説を読むのか、思われてしまうのが、残念である。表紙の写真はなかなかいい(エロいです)のだが・・

では、また・・